住宅省エネの
変遷
1979年(昭和54年)石油危機を契機に燃料資源の有効活用とエネルギー使用の合理化を
目的として、法律が制定されました。(省エネ法 ) 旧省エネ基準
その後1992年(平成4年)新省エネ基準、1999年(平成11年)次世代省エネ基準、そして
2013年(平成25年10月)平成25年省エネ基準として改正強化されました。
さらに、2021年 (令和3年10月) には省エネルギー基準適合義務の対象外である住宅及び
小規模建築物の省エネルギー基準への適合を2025年度までに義務化、2030年度以降新築される
住宅・建築物について、ZEH・ZEB基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指して改正されました。
平成25年改正の背景
東日本大震災における電力需給の逼迫、国際情勢の変化によるエネルギー価格の不安定化等
から住宅のエネルギー自給(自立)の必要性の認識、また節電協力要請の際の「我慢の省エネ」
を行い居住者が体調を崩すこともあったことを踏まえ、単に省エネのみならず居住者の
健康状態等への配慮の必要性も認識されました。
また、化石燃料の多大な燃焼に伴い温室効果ガスの濃度が上昇し、地球温暖化を
促進してしまいます。
さらに、化石エネルギー資源の枯渇という問題もあります。
現在のペースでの可採年数は石油36年、天然ガス54年、石炭116年といわれています。
平成25年改正の概要
平成11年の次世代省エネ基準では、外皮の断熱性能と夏季における日射遮蔽性能に関する
基準でしたが、外皮の断熱性能を強化しても家の中で使用する設備機器の省エネ化が
図られなければ、家全体としての消費するエネルギーを減らすことはできませんでした。
平成25年省エネ基準は、外皮の熱性能基準に加え暖冷房、給湯、照明なども含めた
住宅設備機器のエネルギー効率や再生可能エネルギーの活用などを勘案した
一次エネルギー消費量の基準が設けられました。
今回(令和3年)改正の背景
2050年カーボンニュートラル、2030年度温室効果ガス46%削減(2013年度比)の実現に向けて
2021年10月、地球温暖化対策等の削減目標を強化しました。
エネルギー消費の約3割を占める建築物分野での省エネ対策の加速と、木材需要の約4割を占める
建築物分野での木材利用を促進させることが必要。
今回(令和3年)改正の目標
2050年に住宅・建築物のストック平均で、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)・ZEB(
ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)基準の水準の省エネルギー性能が確保されていることを
目指し、2030年度以降新築される住宅・建築物についてZEH・ZEB基準の水準の省エネルギー性能
の確保を目指すとしています。
また、今回改正して、住宅及び小規模建築物の省エネルギー基準への適合を2025年度までに
義務化させるとしています。
(R6.9.現在)
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