どう住まい、どう暮らしたいですか?
「家」は家族の安全と健康を守り、家で子供が育ち、おじいちゃんおばあちゃんが穏やかに暮らし、家
庭生活を営んで人生の大部分を過ごす大切な場所であるはずです。
建てて満足するのではなく、実はそこからがスタートなのです。家族が笑顔いっぱいで、活き活きと暮
らしていくにはどうしたらいいか?
家族でコミュニケーションをとりましょう。
我慢しますか?
この地域は、冬が非常に長く寒さ・雪に対しての暮らしは大変つらいものがあります。
寒くて朝起るのがおっくうだ、部屋が暖まらない、極端な温度差によるヒートショック、毎朝の除雪と
屋根の雪下ろし…。
従来からの断熱性気密性の低いスカスカの構造だと、いくら暖房をかけてもなかなか暖まりません。
熱がどんどん外へ向かって逃げるからです。
水蒸気も外の冷たい方へ逃げようとし、壁体の中に入り込みます。
やがて露点に達すると
結露が発生します。
結露が進み水滴がたまり、やがて落下して土台や柱の根っこを腐らせるような事態になります。
寒いから暖をとり、まだ寒いから暖をとりして悪循環になってますます結露が起こります。
最も重要な部分である構造躯体が、腐朽した状態で地震が起こるなどして強い揺れが生じた場合に倒壊
、傾き、損傷などが考えられます。
「高性能住宅」の住まいづくり
暑さ、寒さ、結露からの解放を考えると
断熱、気密、換気、暖房の四つのバランスが重要です。
高断熱、高気密、計画換気、全館暖房の高性能住宅を考えましょう。
断熱工法を
「外断熱」+
「充填断熱」の
高性能ダブル断熱にしましょう。
外断熱は構造躯体が断熱空間内となり、室内環境と同程度になります。また、構造躯体を外からスッポ
リ包み込むので、熱橋 (ヒートブリッチ) による結露の心配もありません。
さらに、充填断熱をプラスすると性能が高まり快適な住環境をつくり、省エネにも多大な効果をもたらし
ます。
そして構造躯体が室内環境と同じという事は温度、湿度も丁度いい状態なので、結露の発生もなく家自
体が長持ちするのです。
外断熱の実例 |
基礎断熱、スカート断熱 (オレンジ色が断熱材) |
外壁断熱 (オレンジ色が断熱材) |
外壁断熱 (オレンジ色が断熱材) |
屋根断熱 (オレンジ色が断熱材) |
「器」と「中身」
「器」である構造躯体が高性能住宅なら、「中身」のインテリアなどは様々なアイデアを出し合って、
いろいろな事が実現可能になります。
吹抜やロフトが欲しい、ワンルームLDKがいい、ルーフウィンドゥをつけて星が見たい、オール電化に
したい…
建築基準法でシックハウス症候群対策として、建材や塗料の規制、換気設備の義務化などが制定されて
から新築住宅で建材塗料などの臭いがきつい、目がチカチカする等々の事例はだいぶ無くなりました。
しかし、できる限り内部仕様は木、紙、珪藻土などの自然素材を使いましょう。
化学製品よりは、身体にいいし柔らかい感じの空間になり、やすらぎを与えます。
雪処理について
雪の処理については、計画当初から充分に考えておく必要があります。
特に隣近所に接近して建てる場合は、落雪 (自分の家,又は隣の家) に注意しましょう。
雪やツララが落下してケガをしたり、建物に当たって外壁を損傷したり、しまいには、隣同士でケンカ
などということもよく聞きます。
敷地の形状、隣家との距離、季節風の方向などを考慮して屋根の形やタイプを決めましょう。
落雪タイプの屋根なら、落雪方向を決め堆雪スペースの確保ができるような配置をし、そして堆雪をど
う処理するかまで考えておきましょう。
隣家との距離がギリギリでほとんど堆雪スペースも無いような場合は、雪を季節風の力を借りて飛ばし
、積雪量が少ないフラットタイプの屋根や屋根の上にそのまま雪を載せておく無落雪タイプの屋根がい
いと思います。
(但し、無落雪タイプの屋根の場合は、より以上に構造躯体を頑丈にしなければいけません。)
また、軒先のツララや
スガ漏りに対しても考えておきましょう。
この二つは屋根の断熱性能が関係していて、高性能住宅では断熱性能がいいのであまり問題はないとい
っていいでしょう。
いろいろな屋根の形式
落雪タイプ屋根 |
滑雪タイプ屋根 |
フラットタイプ屋根 |
無落雪タイプ屋根 |
不安だらけ
家を造るとなると資金計画、税金の事、配置や間取り(平面プラン)、内外装の仕様、設備や機器、地鎮
祭、上棟式…考えなければならない事、やらなければならない事が沢山有りすぎて、誰しも不安だらけ
です。
でも、心配しないで!
不安な事、疑問点は素直に話してもらい、コミュニケーションを大事に一つ一つ解決していって、二人
三脚であなたの家族だけの「オンリーワン住宅」を目指しましょう。
スガ漏り
冬季の厳寒時期に、軒先の氷の上側の雪が融けて水になって、屋根材の継ぎ目から小屋裏に侵入する現
象です。量が多い場合は室内にまで水が入り込み、よく雨漏りと間違えられます。
原因の多くは、屋根の断熱性能が悪い事です。
寒くて暖房をしてもなかなか暖まらないので、温度を上げると暖かい空気は上昇し小屋裏や屋根材まで
達し遂に雪を融かします。
軒先の氷が堰き止めているので、水は下に流れず登っていきます。
解決策は氷を割って無くしてしまうか、断熱性能を良くするか です。
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(R6.9.現在)
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